2007年12月24日 Scotland旅行記
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今月に入ってから、左手の親指が痛くて何もつかめなくなって、困っているtibです。4本指で物をぶら下げることはできるのですが、箸と茶碗を同時に持てない、ナイフとフォークを同時に持てない...というダメダメっぷりで、ここのところもっぱら食事は右手だけで食べられるもの...カレー+ナンとかになってます。おかげでイスラム教の国でもヒンズー教の国でも暮らせそうです。携帯電話のボタンを押すのも辛いのですが、PCのキーボードって左親指をほとんど使わないので、メールを書いたりwebを見たり...という生活に最低限必要なこと(?)には意外に支障がないものです。
さて、あんまり時間が経ちすぎて忘れてしまっている方も多いとは思いますが、10月にスコットランドに行ってきました。
四川省からアラブ首長国連邦のドバイを経由して、グラスゴー空港に着きました。...えー、着いて早々こんな事を言うのもなんなんですが、ここ本当に国際空港? と思ってしまう位小さいです。入国審査のゲートが数えるほどしかありません。その半分がEUの人専用になっていて、そちらでは1人当たり15秒位でサクサク通り抜けていきます。一方、残り半分・EU以外の人達用のブースでは長い列が一向に動きません。5分近くかかっている人も珍しくありません。それならもっとEUの人用のブースを減らしてEU以外の人用のブースを増やしてくれてもよさそうな物なのに。大分待たされてやっと私の番になりました。「入国目的は?」「宿泊先は?」「誰と会うんだ?」「その人の住所は? 勤務先は? スコットランド人か? お前の親族か? こっちに何年住んでいるんだ?」...と矢継ぎ早に細かいことを聞いてきます。イスラエルの入国審査よりも厳しかった印象です。
入国審査を抜けると、かなりお待たせしてしまったにもかかわらず、Orionさんが迎えに来てくれていました。空港を出て、Orionさんの彼氏と合流して向かった先は...
「Celtic Park」
Parkと言っても公園じゃないですよ。あの、中村俊輔選手の所属するサッカーチーム「セルティック」のホームグラウンドです。この日はたまたま、チャンピオンズリーグの「Celtic対AC Milan」の試合があったのです。「AC Milan」と言ったらワールドカップの代表選手を何人も抱える、イタリアの超名門チームです。つい先日日本に来て、浦和レッズを破ったあのチームです。 その試合を見に行こうというのです。
実は、この日にそんな大きな試合があると知ったのが2週間前。「tibさん、見に行ってみたいですか?」との質問に条件反射で「そりゃもちろん」と私が答えてしまったばっかりに、Orionさんはチケット屋に電話を掛けまくって、キャンセル待ちに挙がってきたチケットをなんと3枚ゲットしてくださったのです!! Orionさん素晴らしい!! (←キャンセル待ちだったので、3人の席はバラバラ。それでも同じブロックの近い位置にまとめまっていました) しかも私の席は(テレビ中継で言う)上手側のゴール脇、前から4列目という、なんでそんな席が取れたのか理解できないくらい良い席でした。ほぼ選手と同じ目線です。もしかしたら外れたシュートがいつ飛び込んで来るかもしれないような席です。試合中継を後でビデオで確認すると観客席の中の私が確認できたほどの席です。ほら、このアングルですよ?
ちょっと試合開始の時刻に遅れそうだったので、タクシーを拾うことに。すると、運転手のおじいさんが「なに? セルティックの試合を見にわざわざ日本から来たのか? ...でも今夜はナカムラは出るかなぁ? 前の試合での怪我が影響していて今夜は出れないって話だぞ? ...まぁ、途中出場に期待するんだな」...よく喋る運転手さんです。サッカーの話を振っただけでもうノリノリです。...とはいえ、この方の英語、本当に英語? って思う位、とっっても聞きづらいです。英語には一応自身のあった私ですが、かなり集中しないと聞き取れません。リアルタイムに相づちを打つなんてとてもムリです。でもそこはスコットランド歴の長いOrionさんとスコットランド人の彼氏。当然ながら普通に会話しています。私は2人の相づちを聞いてやっと会話に追いついていました。
ま、試合の方は
- 前半は0−0。
- 後半、Celticが1点先取。
- その直後にAC MilanにPKを献上し同点に。
- 終盤になってCeltic、中村俊輔を投入。
- 終了間際にCelticが勝ち越しのゴール。
- 2-1でCelticの勝利。
...という、Celticファンにとってはある意味理想の試合展開でした。個人的にはどちらが勝とうと試合の内容が充実していれば構わないのですが、周りが全員Celticファンという状況なのでCelticを応援します。
試合を観戦しながら周りの、全く知らない人たちと一喜一憂するというのは楽しいものです。Celticファンは家族的な雰囲気というか、ヒートアップしている割には基本的に座って観戦するなどマナーがしっかりしていて好感が持てました。気軽に話しかけてきてくれるし、フェアプレイに対する惜しみない拍手や、俊輔が出てきたときの歓声とかの一体感は、甲子園球場の外野席以上かもしれません。特に俊輔がスタンバイしているのをいち早く見つけて私に「わざわざ日本から来た甲斐があったな」と教えてくれるあたり、熱いだけではない温かさを感じました。
正直言って間近でみる世界トップレベルの選手達の動きは写真に収めることができない位素早く、100枚近く撮ったほとんどがブレていました。蹴ったボールもカメラでは捉えられません。まさに「ボールが生きている」感じです。なんとかまともに撮れたのは他の選手とぶつかって倒れている所か、ペナルティキックなどのセットプレイか、ハーフタイム中の練習風景くらいでした。
で、左の2枚が俊輔選手。残念ながら、背中を向けていることが多く、なかなか顔を写すことはできませんでした。右の2枚は私の席の近くにいたセルティックファンの方々。
...ただ、惜しまれるのが3点ほど。
- 反対側のゴール脇の席だったら、Celticがゴールを決める所をバッチリ見る事ができたのに。シュートが決まったのかどうかとかも、俊輔のコーナーキックもうまく写真に収める事ができたろうに。
- 試合はあいにくの雨。前半は観客席上の屋根のおかげで落ち着いて見る事ができましたけど、後半はちょっと風が吹いて来た為に雨をまともにかぶってずぶ濡れ。身体も冷えきり、写真を撮る余裕なんてありませんでした。なので、俊輔の写真はハーフタイム中の練習の姿だけ。
- Celticが勝ち越しのゴールを決めた瞬間、私は周りの観客達と抱き合って喜びを分かち合っていたのですが、その間に反対側のゴールではCelticのファンがピッチ内に乱入し、AC Milanのキーパーと接触していたようです。キーパーはそのファンを少し追いかけてから倒れ込み、試合再開までしばらく時間がかかりました。状況を良く分かっていなかった私達は「ゴールポストに肩でもぶつけたか?」くらいにしか思っていなかったのですが、夜のスポーツニュースではファンのマナーについて厳しい意見が交わされていました。
試合終了後、周りの人たちと「良い試合だったね」と言いあいながら、スコットランド(というかイギリス系の国には必ずある)Fish & Chipsと、DFMB (Deep Fried Mars Bar。これは100% Scottishらしいです)を食べて帰りました。
...えーと、「スニッカーズ」ってありますよね? あれに衣を付けて揚げた物と思って下さい。見た目と聞いた感じでは眉をひそめてしまいそうな方もいらっしゃるかも知れませんが、さにあらず。外はサクサク、中はとろ〜り。2つの触感とチョコの香りが口の中に広がります。揚げたてのアツアツのところを、口の中をヤケドしないように食べるのがおいしく食べるポイントです。あと、これを食べる時にはカロリーを一切気にしないこと。