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2006年04月11日 ガセネタと本音

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祖母の葬儀に、以前メイン掲示板で話題に挙がっていた「Nintendo DS Lite + もっと脳を...」を親戚が持ってきていたので脳年齢を測ってみたら、いきなりハマってしまったtibです。こんなにゲームにのめり込んだのは何年ぶりでしょう。まだやってもいないのに「やわらかあたま塾」と「えいご漬け」にもハマる予感大です。これがもうちょっと早かったら、きむ*にょんにょんさんと取り合いをしていたかもしれません。

...先々週の水曜日、ちょうど皆既日食が始まろうかという頃、母からメールが届きました。

「おばあちゃん、『今夜がヤマ』らしいの」

安っぽいドラマでしか聞かないようなこの言葉。でもこの言葉には重みがありました。祖母の担当医は「この人が『あと何日の命』と言ったらそれはほぼ正確と思っていい」と言われている人だと聞かされていたからです。慌てて病院に駆けつけるともう親族は大方集まっていて、祖母は見た事のないくらい激しく息をしていました。ベッドの横のモニターには「血中酸素濃度:88%」と出ています。100%が正常で、88%といったら普通の人がフルマラソンをした直後くらいの状態なんだそうです。...そうか、おばあちゃんこんなに頑張って息してるのに肺が十分に働いてくれないのね、おばあちゃんのこんな姿、見ていて辛いです。最近のニュースじゃないけど先生、いっそのこと人工呼吸器は外して下さっても...と思った時、医師は逆に人工呼吸器の酸素濃度を上げました。するとそれまでの荒い呼吸が嘘のようにすうっと消え、スヤスヤと落ち着いた眠りに変わるではないですか。さすがにまだ意識はありませんが、呼吸・心拍・顔色どれをとっても普通の人と変わりません。そのまま祖母に付き添っているうちに「ヤマ」といわれた水曜の夜を越えて木曜の朝を迎え、金曜の朝も迎えました。んー、どうでもいいけど先生、予想外れちゃったね。...と思ったら。母が。

「どうやら水曜に『今夜がヤマだ』と言ったのは噂の担当医ではなくて、たまたまその日当直で居合わせた別の医師だったみたい。しかもその先生は『当たらない』ともっぱらの評判で。もともと専門は産婦人科だそうだし。」

...えーと、つまり私達はニセ情報に踊らされたってことですか? まるで民主党みたいに。じゃ、実際の所どうなの? と、噂の担当医に訊いてみると、

「心臓が弱ってるために体中に水分が溜まっている状態です。また、腎臓も弱っています。腎臓の事を考えると水分をどんどん与えたいのですが、それは心臓に更に負担を掛ける事になります。逆に心臓の事を考えると少しでも多く体に溜まった水分を抜きたいのですが、腎臓への負担になります。微妙なバランス取りが大事な局面です。最善を尽くしていますが、年齢的な問題もあり、いつ非常に厳しい状況が展開してくるとも限りません。」

ふーむ、とっても分かりやすい説明だったのに、一番肝心な所で言葉を濁されてしまいました。でも随分とハッキリした物言いの先生です。他に何か質問はありますか?と促されたので、訊いてみました。

「1ヶ月半前にこの病院に入院した時、祖母は自分の足で歩いてきました。家での生活も食事・トイレ・お風呂・会話、どれも問題なくできていました。そんな祖母を見ていた私には『病院に入れたらみるみる悪くなっていった』ように映ってしまうのですが、その辺はいかがなんでしょうか?」

んー、読み返してみると失礼千万な質問です。でも素直な感想です。どんな事でも構いませんので訊いて下さいと後押しされたから出てきた質問です。この先生ならこんな質問にも正面から応えてくれるだろうと信頼した上での質問です。

「仰りたい事はよく分かります。でも体が限界に来ていた事も事実です。普段の生活に支障がなかったといってもあなたと同じくらいに自由に動けていたわけではないでしょう? あの時入院させていなかったらある日突然ポックリ...ってことになっていたかも知れませんよ。どなたも臨終に立ち会えることなく、いきなり。」

なるほど、そうきたかぁ。私は「ある日突如ポックリ」って潔くて、ある意味理想の死に方みたいに考えていたけど、そう言われてみると誰にも看取ってもらえない、遺された人達から見れば悔いの残る死に方なのかも知れないなぁ...なんて思いました。病院に対して何とも言えないモヤモヤしたものを抱えたままでいるより、やっぱり訊いておいてよかったです。...でもね、でもね。入院した時には「ひと月で退院できる」って言われていたんですよ。祖母もそれを聞いて「ひと月も要らない、今日にでも家に帰りたい」って愚痴っていたくらいなんです。なのに、ひと月半で帰らぬ人になるというのは、やっぱりどこかしら納得のいかないもので...(←モヤモヤ、晴れてないやん)。

ちなみに私の脳は実年齢より12歳若いと判定されました。
 

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これまでに寄せられたコメント

んーん、全然別の考えかたですが、よく連れ合いの片方が亡くなった後1年も経たない間に後を追うように逝くということは、すごく仲のいいご夫婦だったのだということをよく耳にしますが。そういうものの考え方を亡くなられたお祖母様に対してもたれたら、どうでしょう。多分、雲の上から、{tibもういいよ、お祖父さんとまたここでこうして茶のみしてるから}といってるかもしれないですよ。

ここを読んだとき、もう十数年前の母の通夜の席で誰かがそのようなことを話してたのを思い出しました。仲のよい夫婦に見えたけど父の後十年も長生きしたね(母のこと)。とはまったく、この場で言うなと言いたかったですが、通夜の席ってこういう言葉は付き物みたいです。

それにしても、すばらしく的確に話してくれるいい先生ですね。

By エメロン : 2006年04月11日 08:41

管理人さん、お疲れ様でした…。
tiblogを読んで、旦那の父が亡くなった時(約一年半まえ)を思い出しました。
…長男がえらい大泣きしてました…。。。小さい時によく遊んでもらっていたから…。。。

管理人さんもお祖父様、お祖母様にいっぱいかわいがってもらったんだなぁ…って
思います。

私も、旦那の父が亡くなった時は「病院に対するモヤモヤ」がありました。
「もし、○○だったら…もし、こういう処置の仕方ではなかったら…」なんて
思ってました。

状況を一番よく知ってた旦那の母はもっと「もやもや」していたんだろうな、
って思います。そういうそぶりはぜんぜん見せなかったけど…。。。

片方が亡くなるともう片方も後を追う…という話は私も聞きますが、
旦那の母には頑張って長生きしてもらいたいです★

☆DS、管理人さんと取り合いになってたら…考えただけでも恐いです(爆)

By きむ*にょんにょん : 2006年04月11日 19:27

エメロンさん:
> 1年も経たない間に後を追うように逝くということは、
> すごく仲のいいご夫婦だったのだということをよく耳にしますが。
いや、1年は経ってるんです。祖父の一周忌を無事つとめあげて、それから急に体調を悪くした感じで、親戚とは「夫の一周忌までは見届けるのが妻の務め...と強く思っていたのかねぇ」と言っています。

きむ*にょんにょんさん:
> DS、管理人さんと取り合いになってたら…
いやいや、それはそれで何か面白い事になっていたかも知れませんよ。MsFCの企画として。

By tib : 2006年04月13日 18:19

>祖父の一周忌を(中略)・・と強く思っていたのかねぇ」と言っています。

 わたしもそうおもいます。一周忌を見届けて逝かれたお祖母様、成仏することを祈ります。

By エメロン : 2006年04月14日 00:16

管理人さん
おそくなりましたが、お祖母様のご冥福をお祈りいたします
少しは落ち着かれたようで安心しました 


ところで、
>> DS、管理人さんと取り合いになってたら…
>いやいや、それはそれで何か面白い事になっていたかも知れませんよ。MsFCの企画として。

はい(^^) 私の前でおもしろ芸をやっていただいて判定ぃ! なんてのやりたかったなぁ (^。^)

By むくむく : 2006年04月15日 15:31

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