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2006年09月10日 まな板の上の鮟鱇 part 2

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ほんのちょっと前まで、蝉が夜中に鳴くほど暑苦しい日が続いていたかと思えば、もう鈴虫の声が聞こえていたりして、でもよく聞くと蝉の声もまだ混じっていて、季節の移り変わりに対応し切れていないのは人間だけじゃないんだなぁ...と、温暖化問題に頭が行ってしまうtibです。...といいながら、いまや人間にとって季節の変わり目なんてエアコンを使うかどうかくらいでしか分からなくなっていますけどね。コンビニに行けば真冬でもアイスが売ってますし、今年は夏でもおでんや肉まんを売ってるところもありましたし。本当にチームマイナス6%なんてできるんでしょうか。

さて、前回のtiblogの続きです。自宅でお昼をすませ、ちょっと一休みしてからもう一度病院へ。 いつものようにレントゲンを撮ってくると、手術着に着替えさせられて、点滴用の針を打たれます。この点滴から麻酔やら造影剤やらを流し込むというわけです。...ところが私、針って嫌いなんですよ。えぇ、小学生の頃は学校で予防接種とかがあると、注射はどうせ痛いと分かっているのに、終わって戻ってくる友達に必死で「い...痛かった? 痛かった?」と訊くタイプでした。なんとか自分の中で覚悟を決めたいと思っていたんでしょうが却って自分を追い込んでいる事に気づいていませんでしたね。...そうやって培われたビビり体質は今でも健在だったようです。

看護師さん「はい、じゃぁ左腕出して〜。...あらぁ、あなたいい血管してるわねぇ。これなら刺しやすくて嬉しぃわぁ。」...ブスッ...「あれ? どうしたのかな? 緊張してます? なんか今急に血管が収縮しちゃったんですけど。」

へ? 確かに今私は緊張というか全身震え上がっていますけど、そんな、刺した瞬間に血管まで露骨に反応するものなんですか?

看護師さん「んー、これじゃぁ点滴に使えないわねぇ。やり直しましょ。」

事もあろうにその看護師さん、せっかく刺した針をスポッと抜いて、次の点滴ポイントを探しだしました。で、またブスッ。叫びだしたいのを必死でこらえていると、看護師さん、不服そうな顔でまた引き抜きます。しまいには手術室から催促の電話までかかってくる始末。

看護師さん「えぇ、今ちょうど点滴を打ってるところです。もうすぐそちらへ向かえると思います。はい、はい。わかりました。...さっ、tibさん。今度は右腕でがんばってみましょうか。」

た...多分私のビビり体質は左半身だけじゃないと思うんですけど。心なしか看護師さんの目が怖くなっています。なんとか3度目の正直で、ナース魂がビビり体質を押さえ込んだ形になりました。

点滴を受けてる状態で、手術室へ歩いていきます。中では前回の診察を担当してくださった医師(A医師とします)がいました。先ほど撮ったレントゲンをはじめ、これまでに撮った私のレントゲン写真がズラッと貼られています。

A医師「今日のレントゲンでは実にきれいな体になってますねぇ。...石、見あたらないんだよなぁ。...最後に痛みを感じたのは? ...4日前? ...それじゃ、もう自然に出ちゃった可能性もありますね。んー、どうしよぅ? えーっと、石って成分によってはレントゲンに映りにくい場合もあるんですよ。なので、造影剤を流し込んでみて、流れの悪くなっているところを探して超音波を当てに行く事にします。もし、流れの悪くなっているところが見つからなかったら手術はそこで終わりという事で。」

手術台に寝かされ、点滴の中には造影剤と痛み止めが流し込まれます。造影剤は冷蔵庫で保管されていたのでしょうか。なんだか右腕だけ涼しいです。痛み止めはほとんど麻酔みたいなものだったのか、それとも単に寝かされて眠くなってきたのか、意識が朦朧としてきました。もしかしたら造影剤の悪影響だったのかも。「ちょっと気分が悪い」と医師に訴えたつもりなのですが返事が聞こえないという事は私の声は出ていなかったのでしょう。その時、手術室のドアが開いて誰かが入ってきたようです。声で、それまで私の事を診察してくださっていた医師(B医師とします)だと分かりました。んー、専門医2人がかり? そんな大げさなものなんですか。...2人の会話が聞こえてきます。

A医師「今日の(レントゲン)だと本当に見えないんですよ。」
B医師「まぁそれは前回もそうだったしねぇ。」
A医師「でもここ...。」
B医師「あー、これを石だと思っちゃったんだぁ。」
A医師「そぅ...なんですょ...。」

どうやらB医師の方が先輩のようです。...いやいや、そんな事はどうでも良くって。ん? 「これを石だと思っちゃったのかぁ」!? どういう事? やっぱり石はないの? あるの? 2人のどっちが誤診だったの? 手術は中止なの? ハッキリしてよ。っていうか、もう造影剤投与してるんだから過去のレントゲンじゃなく早く流れをチェックしてくれません? ...という言葉もおそらく届いていないのでしょう。起きあがる気力もありません。

しばらくすると、A医師が手術台をゴソゴソ動かしているのに気づきました。どうやら超音波破砕が始まるようです。「バチバチバチ」と、火花を散らすような音が聞こえてきます。感覚的には輪ゴムでピンピン弾かれているような感じ。それが首筋にまで響いてきます。全然痛くはないんですけど、1000〜2000発は打たれたでしょうか。なんかお腹と首筋がむずがゆくなってきました。意識が薄れてもう何発打たれているのか分からなくなった頃、手術は終わりました。手術台から降りて椅子に座らされた私は、A医師から今回の手術について説明を受けました。

車いすに乗せられて看護師さんに「控え室」に連れて行かれ、ベッドに寝かされました。そこにはベッドがいくつもありましたがカーテンで仕切られていたのをいい事にバッグから携帯電話を取り出して、手術中に掲示板にスパムが書き込まれていなかったかとか、家族に連絡とかを...。そんな悠長な事をしていると部屋がにわかに騒がしくなってきました。どうやらこの「控え室」は、いわゆる救急救命の部屋のようです。

「○○救急の者ですが、患者さん、どちらに運べばいいですかっ!?」
「先ほど連絡した交通事故の患者さん3名、到着しましたがどちらへ...?」
「○○病院からの転送ですが」

さっきの静かな雰囲気はなんだったの? と思うくらいに次々にやってきます。その度に婦長さんらしき人が、

「えぇっ!? あたしそんな話聞いてないわょ。誰が受け入れるなんて返事したの? ...○○先生? んもぅ、どうやって診るのよぉぉぉ!!」

とボヤいているのが聞こえます。...気まずいです、とっても。いくら私もココで手術を受けたばかりで点滴が終わるのを待っている身とはいえ、もう意識もハッキリしてきてますし立てと言われれば立てるでしょうし。カーテンひとつ隔てた向こう側では多くの急患・看護師・医師達が、生きるか死ぬかのギリギリのところで頑張っているというのに、のんびりメールなんか書いている私が心苦しいです。点滴早く終われ〜と念じ、最後の1滴が落ちるのを確認してすぐに看護師さんを呼びました。さっきの婦長さんらしき人が出てきました。「すいません、点滴終わったようなんで、外して頂けますか?」まだ修羅場は終わっていないのに、本当は私なんかに関わり合う暇なんかないはずなのに大変そうなそぶりなど全く見せずに丁寧に対応してくださいました (...いや、これでベッドがひとつ空くと思えばお安いご用だったかも)。これまでこの病院で、何かある度に待たされて待たされてウンザリしていた私ですが、最後の最後で待たせる側の立場になっている事に気づいて、ちょっと申し訳なくなりました。

2回目以降の手術代がタダになるくらいなら、2回目以降も払うから1回目を安くしてほしいなぁ。
 

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これまでに寄せられたコメント

じつは、旦那が最近、毎日ずっとおなかが痛いらしいんです。。。

激痛でないので我慢してるんですが…。。。

でも、やっぱり手術になるのかなぁ?と覚悟を決めています。
いろいろと…。。。

とりあえずは、病院で見てもらわないとなぁ…。。。


管理人さん、ありがとうございました(^-^)

By きむ*にょんにょん : 2006年09月10日 20:09

笑っている場合ではないのですが・・しかし、笑えた!ごめん、tibさん、
私のあの日の検査を思い出してしまった〜。造影剤側の腕が妙に涼しいこと。医者同士の会話、聞こえてくるときって凄く不安になるよね?
おい!まじかよーとか。専門用語がでてくると頭にインプットさせて自宅に帰るなり検索しませんでしたか?(苦笑)とにかく私の状態と微妙に似ている部分がとても笑えました。お大事に。私の次回診察は26日。まな板の鯉だわさ・・。

By ふらの : 2006年09月11日 13:15

きむ*にょんにょんさん:
> 旦那が最近、毎日ずっとおなかが痛いらしいんです。。。
> 激痛でないので我慢してるんですが…
手術するかどうかはともかく、とりあえず一度診察してもらってはいかがでしょう? 我慢できる程度の痛みなら我慢している内に自然排斥されるかも知れませんし、痛みの原因は結石じゃないかも知れませんし。

ふらのさん:
> 私の状態と微妙に似ている部分がとても笑えました。
おぉ、同志よ。でも、ふらのさんは「鯉」なんですね。

By tib : 2006年09月11日 19:44

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