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2006年09月27日 信じる者は騙されながら救われる?

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最近実家の母が、叔父から勧められた健康ドリンクにハマっています。なんでも毎日飲み続けていると腰や膝の痛みが和らいできたというのですが、そのドリンクのパンフレットを見せられて愕然としているtibです。怪しすぎるんですよ。ドリンクの有効成分は、成分の名前が並んでいるだけで、どれがどの位入っているのか一切書いていませんし、とにかく値段が高すぎます。なにより、10数ページくらいあるパンフレットの中で商品の説明は半ページほどしかなく、会社の説明とこの商品の買い方が延々と。しかも会員になった時の特典とか、会員の中でのレベル分けや、より上のレベルに上がるためには...という話に半分以上のページを割いているんです。「こんなの怪しすぎるから辞めなさい」と言っても、母はそのドリンクに効果があると信じているものですから手に負えません。

さて、父が入院しました。民主党の小沢代表じゃないですが、狭心症の疑いありとのことでの検査入院です。ここ数年不整脈がひどいとかかりつけの医師から指摘されていて、普段の生活でも坂道を上ったり自転車に長時間乗っていたりすると苦しくなる事がある、と父からは聞かされていました。それでさすがに不安になったのか、「関東で心臓病ならココ!!」と評判の病院に行ったところ、一度入院してじっくり検査しましょう、という事になったんです。これがひと月くらい前の話です。...で、先週入院、と。なんでしょうね、入院させてまで検査が必要だと判断してから入院まで半月以上かかるというのは。それだけ評判のいい病院だという事なんでしょうか。

いくら父も年をとってきたとはいえ、自分の事は何でも一人で出来ますし、母もいますし、本来なら私が付き添う必要などどこにもないのですが、なぜか私が父の入院に付き添うことになりました。当日の朝、病院に父を連れて行き、受付を済ませると、カフェテラスのようなところに通されました。確かに雰囲気は「カフェ」なんですが、そこで飲めるのは水かお茶だけ。コーヒーとかコーラとか、刺激のありそうな飲み物は一切ありません。んー、さすが入院患者の病棟。そこでしばらく待つと、看護師さんがやってきて、インフォームドコンセントというやつでしょうか、これからの入院生活と検査内容についての説明を一通りしてくれました。...さすが看護師さんは説明が上手です。要所要所で父が理解しているか確認してくるのですが、そこに嫌みが全然ないんです。私とは対極に位置するような方です。どんなに私が

「それは事前に渡されていた紙に書いてあったじゃん」
「それはさっき説明してもらったじゃん」

と父にツッコミを入れてみても、

「まぁ、読むよりも口頭でご説明した方がよく理解できると思いますし」
「まぁ、訊いて頂ければ何でもお答えしますので。逆に疑問を感じてもらえたり、その疑問をこちらに投げかけてくださることの方が、中途半端な理解でおられるよりもずっとありがたいですから」

とフォローしてくれます。その度に父の顔に「お前も少しは見倣え」と書いてあるのがまたしゃくに障るんですが。

結局その日はゆっくり体調を整えるだけでたいした事は何一つしませんでした。で、翌日。病室に行くと父は、つい先日私がやっていたような点滴をつけられた状態で寝ています。私と違って大人しいです。で、そのベッドごと手術室へ。一応検査自体は1時間程度で終わるそうです。で、検査結果を基に今後の手術の計画を立てて後日手術本番へ...、という流れになってはいるのですが、万が一緊急を要するような事態になったらこのまま入院が続いたり、いきなり手術に入るかもしれないんだそうです。とりあえず1時間はノンビリしてていいのね? ...ということで、手術室の外で待っている私はうたた寝でもしていようかと思ったら、バタバタバタッと別の医師が2人、手術室に飛び込んで行くではないですか。一瞬開いたドアからは何やら不穏な空気が漂って来るではないですか。なになに? もしかしてうたた寝してる場合じゃない?

検査が始まってもうすぐ30分になるかという頃、担当医が慌ただしく出てきました。

私「先生!! 父はどうなんでしょう!?」(←ちょっとドラマの世界の気分)
医師「ん? ...あぁ、ご家族の方? 何にもないです。至って正常。」

...は? 事態が飲み込めないまま、質問する暇も与えてくれずに医師は去っていきました。しばらくして父と一緒に説明を聞くと、

なんですか、そりゃ。医師が健康体見て慌てるって...。そりゃ、患者の取り違えとかを疑っていたのかも知れませんけどね、だいたいこの病院は患者のほとんどが心臓病なんだから。というか、入院初日に患者にはタグを取り付けてるんだから取り違えなんてしないでしょ? で、納得のいかない医師から訊かれました。

医師「前回の診察から何かしましたか? 何か新しい運動を始めたとか、私達が把握していない薬を飲み始めたとか、食生活を大きく変えたとか。」

...心当たりがひとつだけあります。冒頭で書いた「母がハマっている怪しいドリンク」です。前回の診察から入院前日までの毎日、父もそのドリンクを飲んでいたというのです。それ以外に生活が変わったなんてことはありません。なんなんでしょう? あの、まともな判断力を持った人なら絶対に手を出さなそうなパンフレットを出しておきながら実は本当に効果があるの? だったら妙な会員制度なんかで客を縛り付けないで、もっと普通に効果を謳えばもっと売れるでしょうに。もっと売れれば大量生産で値段も下げられるようになるでしょうに。...ん? もしかして品質維持のためには大量生産を諦めざるを得ないので、広く浅く売らないで狭く深い売り方をしているの? ...いやいや、それにしても怪しすぎるんですけど。

一応、サプリメントの会社をやっている知人にそのドリンクの正体を訊いているんですが、まだ解らないみたいです。
 

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これまでに寄せられたコメント

お父様、「健康体で」よかったですね(^-^)

やっぱり「信じるものは救われる」???のでしょうか。

私はそういうものも一切信じないのでたぶん飲んでも効かないと
思いますが…(^▽^;)


(実際、ダイエットサプリを食べてますが…ぜんぜん効果ないし(+_+))


By きむ*にょんにょん : 2006年09月28日 00:37

> やっぱり「信じるものは救われる」???のでしょうか。
どうでしょうねぇ? 私は「信じる者は足下をすくわれる」だと思ってますが。

By tib : 2006年10月02日 00:49

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