2007年09月04日 朝青龍問題
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また農水大臣が替わったそうで。しかも立て続けに同じような理由で。しかも当の本人が就任直後に「ここにだけは来たくなかった」という発言をしていたことにあきれかえってしまったtibです。要するに「どうせ今度の大臣も叩けばホコリの出てくるような奴なんだろう」とマスコミから特に狙われる役職だ...と自覚していた、ということですよね。しかもご本人には過去に傷をもっていました。なのに大臣を引き受けたのは「まさか3年も前のことをネタに叩いてきたりしないだろう」という読みの甘さがあったからだと思います。「他人の不幸は蜜の味」とは言いますが、ちょっとでも漏れればどこからともなくかぎつけて、よってたかって食いつかれる程に、スキャンダルって甘いものらしいですよ?個人的には「国会議員は在任中は罪に問われない代わりに任期が切れたら一般人より重い罪に問われる」という法律を作ってもいいんじゃないかと思っているんですけどね。でないと政治家が政治家としての仕事が出来なくなってしまいます。政治家がお互いの汚点を暴露し合うために私達の税金が使われるくらいなら捜査は警察に任せて、政治家は政策作りに専念してほしいです。
さて、スキャンダルでマスコミに追われながらも本来の自分のすべき事に専念してほしい人がもう一人います。先日のtiblogにもちょっと書いた朝青龍です。何人もの医師が入れ替わり立ち替わり、そのたびに診断される病名も変わり、最終的に「解離性障害」に落ち着いたようですが、解離性障害についてはtiblogでもあれやこれやと書いてきたので、それなりに知識があります。そんな私(あくまでほんの少しかじった程度)がこのニュースを見ると、「なんて程度の低い報道をしているんだろう」とメディアの良識を疑ってしまいます。
そもそも精神的な病気って明確な線引きが難しいものなので診察医によって病名がコロコロ変わるのはそんなに不思議なことではありません。「結石か癌」くらいの落差のある見解ではありません。それを「○○医師はどちらサイドの人間だ」などと、「朝青龍→ワガママ、相撲協会→自分達の体面しか考えていない」という図式に押し込めてどこのテレビもどこの新聞も同じ報道ばっかり。一面的な報道しかできないなら1社あれば十分ですって。各社こぞってモンゴルまで行って「四六時中見張っていればいつかきっとボロを出すはずだ」と言わんばかりに朝青龍を追いかけて、精神疾患の患者だって言ってるのにそっとしておこうという配慮はカケラもありません。これで朝青龍の具合が悪化でもして、担当医が「どこへ行ってもマスコミがいるからだ」と公式コメントを出したら各社は何らかの責任を取るんでしょうか?「えー、だって追いかけてたのはウチだけじゃないしぃ〜」って知らんぷりを決め込むんじゃないでしょうか。
誤解のないように書いておくと、私は朝青龍の肩を持つつもりはありません。嘘の診断書で巡業を休んでサッカーに興じていたのは事実ですから。「モンゴルのファン達にサービスしたかっただけなのに...」という言い訳はもっともにも聞こえますが、巡業先で待っていたファンのことを無視した発言なので、聞くに値しません。「故郷に帰って、生まれ育った環境で治療するのが望ましい」と医師は言いましたが、4WDの車でなければ行けないような荒れた道を何時間も走ったり、馬に乗って生活することが、果たして腰痛を理由に仕事を休んだ人にいいんでしょうか?
この朝青龍問題に関しては、相撲協会にもツッコミどころがたくさんあります。いちいちツッコんでいたら話がまとまらなくなるので1点だけ。「精神疾患に関してあまりに無知」過ぎます。でも、それが普通の人なのかも知れません。私だって機会がなかったら自分から知ろうとはしなかったでしょう。で、半端に知ってしまうと「機会」がまた別の「機会」を呼び込んでしまうもので...。
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これまでに寄せられたコメント
>「精神疾患に関してあまりに無知」過ぎます。
本当にそうですね。
全くよく分からないわたしでさえ、それがどんなに大変なことかって、理解しているつもりだから。
By かに座のルビー : 2007年09月04日 09:37
>「精神疾患に関してあまりに無知」過ぎます。
私もそう思います。
私もぜんぜんわかりませんが、
そういう病気の人に対して何も知らない人たちが
あれこれ「悪口」を言ったり
そういう状態をおもしろがったりすることは
いけないと思います。
By きむ*にょんにょん : 2007年09月04日 19:22
今回の状況を一言で言えば「ずる休みして怒られたらそれが原因で病気になっちゃった」って事では…と思っている私。
以前勤めていた会社に、理由を偽って忙しい時期に会社を休みホノルルマラソンに参加したら、それがTVに映って会社にバレてしまった、という人がいたのを思い出しました。
私の入社前の事で詳細は知りませんが、当然何らかの処分は有ったとか。
ルールに反したらペナルティが有るのは当たり前。私は全く同情出来ません。
朝青龍って、今まで間違った事をして怒られた事無いんでしょうか?
とは言え、以後の周囲の反応に関しては私もどうかと思います。
精神疾患に至るまでの原因や経緯はともかく、病気になった相手に対して鞭打つような行為はやっぱりおかしい。
今後、努力して病気を克服し第一線に戻って来られるなら、それは本人の力だろうし、反対に、このまま終わってしまったとしても、やっぱりそれは本人に力が無いだけの話です。
朝青龍がどちらの道を行くのかは分かりませんが、その過程で周囲が邪魔する必要は無い筈。
「専門家や身内に任せて遠くから見守る」と言う選択肢は…きっと無いんですよね、マスコミや各方面の方々には。
> 「精神疾患に関してあまりに無知」過ぎます。でも、それが普通の人なのかも知れません。
そう思います。心の病気って外から見て判る傷じゃないから、知らない・気付かない・興味ないって人の方が多いのでは?
そして、無知だからこそ、あれこれ勝手な事が言えるのだと思いますけど。
余談ですが、目に見えないからこそ、本当に病気かそうでないか、と言う事が度々問題にもなるので難しいですよね。
「刑法39条」(だったかな?)っていうタイトルの映画も有りましたが、精神疾患ってとても奥が深くて難しい問題だと思います。
By 金木犀 : 2007年09月06日 20:28
>「精神疾患に関してあまりに無知」過ぎます。
金木犀さんが全部言いたいこと言ってくれたから、ここに来ることなかったのですが、マスコミって怖い!ということを感じました。マスコミもいろいろ勉強してから来いと思いますね。もっと質のいいマスコミの仕事をしろといいたいです。どこのテレビ局つけても同じこと言ってるし。しばらくテレビから離れたくなりましたね。
今回のことでモンゴルという国の生活習慣と日本の生活習慣を比べられる機会を朝青龍を通してモンゴルを知るいい機会になったのではないでしょうか。
テレビの映像を見て朝青龍はあんなに生活習慣の違うところから、相撲界に入って横綱まで上り詰めたのはすごいとおもうのです。努力のたまものです。ただ生活習慣の中に礼儀作法が極端に違う方法があるのかな?と思ったりするのです。
朝青龍のお母さんの「郷に入れば郷に従え」という言葉が朝青龍には届いたのでしょうか。まだ26歳の朝青龍にはその言葉を理解するのに時間がかかるのでしょうかね。横綱になったときにきちんと日本流、各界流の儀式より生活習慣を教えるべきだったのではないかと思うのです。
By エメロン : 2007年09月09日 12:42
かに座のルビーさん:
> >「精神疾患に関してあまりに無知」過ぎます。
> 本当にそうですね。
> 全くよく分からないわたしでさえ、それがどんなに大変なことかって、
> 理解しているつもりだから。
え...? 「全くよく分からない」のに「理解している」...? ソクラテスみたいな方ですね。
きむ*にょんにょんさん:
> >「精神疾患に関してあまりに無知」過ぎます。
> そういう病気の人に対して何も知らない人たちが
> あれこれ「悪口」を言ったり
> そういう状態をおもしろがったりすることは
> いけないと思います。
...まぁ、少しでも理解していたら興味本位な報道はしなくなる...と信じたいのですが、本当にメディアに理性がないのか、興味本位な視聴者に迎合しているだけなのか、判断の難しいところです。
金木犀さん:
> 以前勤めていた会社に、理由を偽って忙しい時期に会社を休み
> ホノルルマラソンに参加したら、それがTVに映って会社に
> バレてしまった、という人がいたのを思い出しました。
この話を伺って、漫才師の故横山やすしさんが、モーターボートの大事なレースがあって、どうしてもそれに出たいから...と相方の西川きよしさんに頼み込んで、漫才の舞台をきよしさん1人に任せた、というエピソードを思い出しました。吉本興業と会場のお客さんには「病気」ということにして。...そしたら当の本人はなんと優勝してしまい、翌日のスポーツ新聞の1面に大きく写真が載ってしまいバレた、と...。
> 「刑法39条」(だったかな?)っていうタイトルの映画も有りましたが
最近、これをいいように盾にして罪を逃れようとする被告...いや、逃れさせようとする弁護士かな? が増えてきたような気がしてなりません。
エメロンさん:
> ただ生活習慣の中に礼儀作法が極端に違う方法があるのかな?と思ったりするのです。
いくら騎馬民族だからといって、モンゴルの生活習慣に根付いている礼儀作法が私達のものと極端に違うとは思えないのですが...。だって、朝青龍が「モンゴル人の典型」というわけでもないでしょうし。朝青龍の礼儀作法がなっていない...というのであれば、それはモンゴルの生活習慣のせいではなく、角界に入ってからのタニマチの厚遇ぶりに原因があるような気がしてなりません。「相撲に代表される日本文化に憧れて故郷を離れてまで己の人生を賭けた若者の人生をファンが台無しにした」とモンゴルの人達から非難されたら反論できるでしょうか?
By tib : 2007年09月14日 22:14