2006年02月27日 トリノオリンピックを見終わって...
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オリンピックの閉会式を見ながらSkypeでたまたま知り合った人と話していたら、私の事は知らないはずなのに血液型・誕生日・家族構成を言い当てられて気味悪がっているtibです。「...いや、なんとなく声の感じからそんな気がしただけで」って、声の感じでそんな所まで解るもんですか!? さらに驚く事に、話を続けていると、どうもその人の「昔付き合っていた人」の話が怖い位、私に似てるんですよ。んー、その人が歳を4つばかりサバ読んでいたらビンゴ!!の可能性が高いんですけどねぇ...。ちょっと怖くて訊けません。
さて、トリノオリンピックが終わりました。ついこの間生まれて初めてスキーをして、選手達のレベルの違いを痛感したのもあってか、いつになく真面目に見てしまいました。「なんでこんな事ができるの!?」と、競技の内容や結果とは全くずれた視点で感動していました。幸か不幸か、日本人選手が決勝まで残らない種目が多かったので、変に熱くならずに落ち着いて純粋にトップアスリート達の最高のパフォーマンスを楽しむ事ができました。...そう、開会前に日本のマスコミがしていた「皮算用」がまるで外れてヤキモキしながら見ていた人も少なくないでしょう。でも一番歯痒い思いをしていたのは、ファンでも選手でもなく、JOCだったかもしれません。
JOCのサイトにある「ゴールドプラン」を読んでみると、GDPと獲得メダル数のグラフを引き合いに出して、「日本ほどの経済力のある国なら今の(シドニーオリンピックの)3倍以上メダルが取れてもいいはずだ」と説いています。だからこれだけの選手強化プランが必要なんだ、これだけの予算が必要なんだ、と。そうして国や企業から予算を取り付けてきたのですから「投資額に見合った結果が出ていない。これでは今後の支援も考え直さなくてはならない」と言われても仕方ありません。実際、今朝の新聞などではかなり厳しい論調で今後の選手育成をどうしたらいいのか、について書かれています。
もっと大金をつぎ込めばメダルに手が届くのでしょうか? ...いや、どう考えても経済的に日本より低い国の選手だってメダルを取っています。これまでお金を掛けすぎている事が、選手達の練習時間を削ってテレビ番組に引っ張り出したりCMに出したり、選手に妙なパフォーマンスを強要したり、妙なプレッシャーを掛ける事になったりしています。アテネオリンピックの時のtiblogでも触れましたが、オリンピックの商業化は進んでいると言わざるを得ません。お金さえかければ、という考えは捨てるべきだと思うのです。「そんな事を言っても、スポーツ選手を育てるのにお金はかかる。結果を出した人にはボーナスも出さなきゃいけないし、投資した分の元は取りたいからTVにも出す、CMにも起用する」...とっても解りやすい理屈です。でもそのシステムが選手の足かせになっているかも知れないんですよ?
海外に目を向けると、スポーツを国策と考えて「スポーツ省」を設けている所が結構あります(「文化・メディア・スポーツ省」みたいに他のものと一緒になっているところが多いですけど)。例えば日本も「スポーツ省」を作って、トップアスリートの育成から国民1人1人の健康増進までを担当するというのはどうでしょう? 今後の医療費を抑えるのに一役買えるかも知れませんし、少なくとも防衛庁を防衛省に格上げするなんてことを考えているくらいなら、スポーツ省の方が有益そうな気がしませんか?
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これまでに寄せられたコメント
スポンサー側としては「投資した分の元は取りたいからTVにも出す、CMにも起用する」のは当然の理屈なんでしょうが、メダルを獲れたかどうか、その色は何色かによって、取れる“元”も全然違ってくるだろうから、今頃、色んな意味で困ってる人が沢山いるのでしょうねぇ…。
例えば、TV局。メダル獲得の有力候補とされていた選手には、年単位で取材をし、オリンピック終了後は「○○選手、トリノ五輪メダルへの道!」なぁんてタイトルの特集が各局で放送される予定だったに違いないので、今回はお蔵入り映像も沢山有るでしょうね。
選手の努力やなんかとは関係なく、「金メダル獲得、その軌跡」と「メダル獲得ならず」ではその後の反応や付いてくるモノは全く違うでしょうし、何事にも表と裏が有るという事で仕方の無い部分も有るのでしょう。
とはいえ、選手もTV観戦者も含め、純粋にスポーツを楽しむ人たちにとっては、割り切れない部分も多々有ると思いますけどね。
しかし、終了後に即金銭絡みの話にしか話題を移せない人がいるのは嘆かわしいですね。
色んな意見は有るでしょうが、精一杯頑張った選手達に対して、まず最初に労いの言葉を掛けるくらいの心の広さを持って欲しいものです。
By 金木犀 : 2006年02月28日 23:52
> 労いの言葉を掛けるくらいの心の広さを持って欲しいものです。
心の広さというか、懐の深さというか...、でもその懐が寂しいからこうなっちゃうんですよねぇ。
By tib : 2006年03月01日 21:28