2004年12月26日 Super-Size Me
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私くらいの歳になると(...って何歳だ)1年が経つのがとても早く感じて「あれっ? もう年末?」と思ってしまうのですが、テレビでこの1年を振り返る企画を見ているといろんなことがありすぎて、アテネオリンピックがたった4ヶ月前の事だなんてとても信じられないtibです。世間の「1年」と私の「1年」では時間の流れ方が大分違っているようです。
さて、昨日は以前のつぶやきでほんのちょっとだけ触れていた映画「スーパーサイズ・ミー」を観てきました。偶然ですが公開初日に観に行った映画というのは私にとって初めてかも知れません。
「人は1ヶ月間、3食マクドナルドだけで生活するとどうなるのか...?」
これだけを聞くとなんだかちょっと前のテレビ番組「電波少年」の企画のようです。全編通して笑いもちりばめられていて、娯楽映画としても充分楽しめるものになっています。でもこの映画の本質はドキュメンタリーです。上の問いに対して大抵の人はこう考える事でしょう。
「何をバカな事を。毎日毎食マクドナルドだなんてあまりに非現実的じゃないか。しかも運動もしないよう心がけるなんて。」
私もそう思いました。できる事ならこの極端な例以外にも
- 家庭食を取り入れて「ファーストフード率」がどのくらいまでなら悪影響がないのか調べる
- マクドナルド以外のファーストフード店にも行って、ファーストフード率100%でも「マクドナルド率」が低ければ悪影響はないのか調べる
- マクドナルド率100%でも、食べる量を減らすとか、運動を十分にすれば悪影響はないのかどうかを調べる。
- ファーストフード以外のレストランにも行って、「外食率100%」でもファーストフード率が低ければ悪影響はないのかどうかを調べる
- 性別・年齢などによって実験結果に差は出てくるのかどうかを調べる
など、いろんな角度から実験をしてほしい所ですが、明らかに人体実験なのでこんな大勢の被験者が必要になる事は求められないのでしょう。この映画の監督兼被験者のモーガン・スパーロック氏もそのように考えて一番極端な例だけを採用したのだと思います。
映画は、実験の経過(ひたすら食べている姿や医師の診断を受けている姿)の他にも、食に対する人々の意識の低さゆえに知らずの内に商業主義に飲み込まれていっている現実を浮き彫りにし、食に対する新たな動きが出てきている事を示しています。決して単純にマクドナルド1社(もしくはファーストフード業界)を攻撃したいだけの映画でないことはよく分かります。華氏911に比べると上映館が少ないので、多くの人に勧めづらいのが辛い所なんですが、これはオススメです。なんと言っても、華氏911がそこで語られている事を知った所で日本に住む私達が自分たちの生活を守るためにできる事がとても少なかったのに対して、スーパーサイズ・ミーは毎日の食事の話なのですから。