2006年05月22日 牛は喰いたし、命は惜しし
Trackback URL : [ http://ms.flowercircle.org/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/244 ] [コメント (2)] [トラックバック (0)]
先日のtiblogのコメントで紹介したレシピが意外に好評だったことに驚いているtibです。あぁ、私の味覚もそこそこ受け入れてもらえるんだ...という安心感よりも、え? 本当にやったんですか? という類の驚きですけど。
さて、先日食の掲示板で、USビーフの輸入が再開されることになるらしいという話を書きました。皆さんの意見を求めながらも私が先に自分の意見を書いてしまったので、なんとな〜く反対意見を書きづらい雰囲気になってしまっていますが、レスしてくださった方々、ありがとうございます。そこでちょっと気になったことがあったので、こちらに書かせて頂きます。
シンブルさん:
前回輸入した、あばら骨の付いた返品牛肉どうなるのでしょうか?
アメリカでは受け取り拒否しているとの事 その行方が怖いです。
返品した牛肉の受け取りをアメリカが拒否しているんですか? それは変ですね。貿易関係の仕事をしている友人の話では、検疫で引っかかったとか、何らかの理由で輸入をストップさせられた場合、受け取りは拒否できず、輸出した側が返品の費用まで持たなくてはならないのが国際的なルールなんだとか。どんなに日本側に落ち度があったとしても、拒否できるものではないそうです。まぁ、今回の件に関しては政治的な問題に発展しているので、これまでの商慣習が通用しない可能性もありますが。
きむ*にょんにょんさん:
まさか産地ごまかしたり…なんてことないよな。。。
そういえば、以前その疑問をtiblogに書きました。シンブルさんも、きむ*にょんにょんさんも偽装を心配されているようですね。日本ではトレーサビリティが発達しつつありますが、私たち消費者には、ラベルにかかれた識別番号から、その番号に対応する牛の記録が分かるだけです。スーパーで牛肉のパックに書かれた識別番号が本当にその中身と一致しているのかどうかまでは分かりません。そのうち「中身はUSビーフなのにパックのラベルには国産牛と書き、ニセの識別番号まで書いていた」なんて事件が起きる可能性は十分考えられます。
で、そんな風に法に触れたくないような人達はどうするでしょう? まず間違いなく「加工」します。挽肉に混ぜるとか、です。今の日本では、加工肉に関しては産地も部位も表示義務がありません。極端な話、国産牛0.1%・USビーフ99.9%の挽肉を作って「牛挽肉(国産牛使用)」と書いて売っても違法にはならないのです。確かにほんの少しではあっても国産牛を使ってはいます。ウソの産地も(本当の産地も)書いていません。
USビーフの輸入再開に対して「消費者の選択肢が増えるだけだ。嫌なら買わなきゃいい」と冷めた目で見る人がいます。「USビーフのすべてが汚染されているワケじゃない」と日本の態度を批判する人がいます。私はこの考え方には賛成できません。消費者が責任ある選択を出来る状況にないからです。ただ「アメリカは管理がずさんだというのはともかく、日本の食肉管理は完全に信用していいの?」と言われてしまうとさすがに私も信用できません。...でも、それをUSビーフ輸入再開の口実にはしてほしくないぞぉ。どうにかして消費者が安心できるトレーサビリティって開発されないんでしょうか。
トラックバック
これまでに寄せられたコメント
私のレスをtiblogに載せていただきまして恐縮しています。
それと、間違えてしまいました。すみません
輸入停止になった危険部位混入は
「あばら骨」ではなく「せき柱」でした。
訂正して、お詫びいたします。
通関できずに倉庫やコンテナに冷凍保管されたままの数千トン
アメリカでは安全性に問題は無いからと主張しているそうですが弱腰な日本
UAビーフの行く末はどこでしょうか。
By シンブル : 2006年05月23日 06:12
牛肉輸入問題に関しては、アメリカの議員の無神経な発言にも驚かされていて、本当に安全が確認できたとはちょっと信じられない状態です。日本の食肉業界も偽装などで信用できませんし、珍しく日本の農水省が真面目に仕事しているなぁ、という印象です。一度は圧力に屈しましたけど、ここは頑張ってほしいです。
By tib : 2006年05月25日 13:35