2004年07月28日 災害復興支援の呼びかけとネチケット
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今日、メイン掲示板に「新潟の豪雨被害に遭われた方々の復興支援の呼びかけ」の書き込みがありましたが、書き込まれた文章の中のごく一部を残して削除させて頂きました。
新潟・福井豪雨で被害に遭われた方々にはお見舞いを申し上げます。復旧活動に関わっておられる方々には頭の下がる思いです。支援を呼びかける事の重要さも認識しておりますが、あのような書き込みは「ネチケット(ネット上のエチケット)違反」です。
私が書き込みを削除した理由は以下の通りです。
- 「ある人からのメールを転送いたします」と書かれていたこと
メールの文章を掲示板に転載したという事は、掲示板に書き込みをされたご本人がご自分の責任において書いた文章ではない、ということです。そこに書かれている情報(代表者の連絡先など)が正しいかどうかの確認もとらずに単純にコピー・ペーストしている、ということです。もしそこに書かれている内容が間違っていたら大変な事になってしまいます。
ネット上では転載はとても簡単にできてしまうために、文責という意識が薄くなりがちです。特に今回のような人道的な内容だと「早く多くの人に知らせなきゃ」という意識の方が勝ってしまい、内容の確認を怠りがちです。 - 読んだ人達に転送・転載を呼びかけている
先の理由と重なる所が多いのですが、ちょっと考えて頂きたいのは「転載する情報は古い」ということです。支援を呼びかける側の事情も刻々と変わっていくはずです。何かの情報が新しくなったら、支援団体のメンバーは新しい内容でまたメールなり掲示板なりで告知できるかも知れませんが、誰かが転載した書き込みと比べてどちらが新しい(正しい)内容なのか判断が付かなくなってしまいます。
「転送・転載してください」と一言添えられた文章は大抵、いつ現在の情報なのかが書かれていません。転載された文章である以上、掲示板への書き込み日時を信用するわけには行きません。 - 文章が必要以上に長い
人道支援への熱い思いが伝わってくる文章でしたが、残念ながら長すぎて読むだけで疲れてしまいます。携帯のメールでは受信拒否にしている人もいるような長さです。しかもそれが最新の情報なのかどうかもわかりません。
私は人道支援の呼びかけ自体が悪いとは思いません。ただ、「どうせやるならもっといいやり方がある」と思うのです。情報が間違って伝えられる事がなく、常に最新の情報を伝える事ができて、しかも簡潔にまとまった呼びかけ方が...。「webサイトへのリンク」です。メールや掲示板に書いた文章は内容を訂正する事がとても難しいです。転載を呼びかけてはなおさらです。ですが、「詳しくはこのサイトで」とURLを示せば、そこにはオリジナルの文章が、そのサイトの管理人がメンテナンスできる状態であるのです。前者のような「情報の発散」はありません。
みなさんも今後ネット上で何かの呼びかけを手伝いたくなった場合は、こういうちょっとした気遣いをお願いします。
「詳しくはこちらで...」って、ヤバいサイトへ誘導する
常套手段でもあるのでちょっと注意が必要なんだけどね。
常套手段でもあるのでちょっと注意が必要なんだけどね。